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Atonement: A Novel

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Atonement: A Novel
価格:¥ 883(税込)
【私達の評価】
4.5点(5点満点)
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最初の恋、最後の儀式 (Hayakawa novels)
【私達のコメント】
01. 思い込み、作家気取りの思い上がりから少女ブライオニーのついた嘘で姉セシーリアと将来有望な使用人の息子ロビーは互いの気持ちと欲情に気付いた日に引き裂かれる−所詮身分違いの恋、数年経てば第二次世界大戦が始まるのだから、と思うが、彼らには「あったはず」の3年半が「なかった」ロビーは性犯罪者として刑務所にいたので、面会はできず、手紙も厳しく管理されていた為、手紙で愛や将来を語ることもでき「なかった」。戦時中、姉に続いて看護婦になったブライオニーがセシーリアを訪ね、つかの間のひと時を過ごすロビーとの三者の緊迫したやり取り、それすら「なかった」。そのシーンからほのめかされる海辺のコテージでの日々も、もちろん「なかった」。セシーリアとロビーの二人には図書室での一件と出征前の短くぎこちない再会しか「なかった」。この「なかった」の連鎖によってセシーリアとロビーは実在の人物よりも鮮やかな存在となり、小説は現実を超える−そして、疑念。ブライオニーの「贖罪」とは本当に贖罪なのか?単に作家のエゴなのではないか?ロビーが死にセシーリアが死に、ブライオニーが死んでもブライオニーがいくら小説を書き直しても「罪」は変わらないのではないのか?読み終わってからも何回も咀嚼するように考えは広がり、乱れる。それにしても「かくも作家とは何者ぞ」
小説を忠実に映像化した「つぐない」が公開されている。小説→映画→小説の順に読んで、小説の中に見たものを、映像の中に観て(特に噴水のシーン)、映像で観たものを小説に丹念に色づけをして(ダンケルクのシーン)何回も何回も観て読んでいたい作品である。


02. 「神が贖罪することがありえないのと同様、小説家にも贖罪はありえない」(本文より)

物語をつむぐ作家の罪と、つぐないの話。

作家には、のがれられない習性のようなものがある。
物語を探して語ること。
筋と整合性を求めて作り出した物語のせいで、主人公ブライオニーは姉とその恋人の人生を狂わせてしまう。
物語によって壊してしまった恋人たちのために、作家となったブライオニーがした「つぐない」。
それが本編の物語になる。

非常によく作りこまれている。構想と構成がばつぐんにいい。
1,2章は、ものすごく客観的に、かつ丁寧に描かれている。(読むのに苦労するくらい)
そのぶん3章は、物語の流れに一瞬「?」と違和感を覚える部分がある。
しかしそれも構成のひとつで、その違和感、あえていうなら「都合のよさ」が、作家が望んだ願いとなっている。

作家は、物語では罪をつぐなえない。
だけど自分のしたことを思い返して、「こうならなかったら」と願わずにはいられない。
二人の恋人の最後の場面が、ブライオニーの望んだ姿で、架空だとわかっているからこそ、そのシーンは本当にせつない。

フィクションと、作家にまつわる物語。
本が好きだ、物語が好きだという人は、ぜひぜひ読むべき。

03. This story is about a woman who took responsibility for the accident that caused turmoil to her prosperous family on one night in 1934 and had spent all her remaining lifetime to try to atone. She, later became a novelist, somewhat accomplished her atonement that can be only done by someone who belongs to her job, which really surprised me. The story unveils not by a viewpoint of a single narrator but by various perspectives of different characters so that you can enjoy the differences of each character's way of thinking. You can also get a clear image of terrified London just before and during WWII, which will intrigue a history-lover.

04. 読書のジャンルと作者の幅を広げようと手にしました。
英人だからでしょうか、或いは単に小生の語学力不足でしょうか、日頃親しんでいる米人流行作家のペーパーバックに比べて分らない単語が結構多く、苦戦しました。
そのせいもあってか、なかなか作中の人物に感情移入出来ず、また細かい話ですが時々妙な時間の飛び方をするのが気になって他のレビューを書かれている方のように「文学作品」として味わうことは到底かないませんでした・・・。
唯一驚かされたのは、最後に本作全体の種明かしが為された場面で、なかなか考えたものだと思いました。つい先日映画化され、映画も好評、原作もベストセラー入りしています。

05.  作中においてそれぞれの人物の特徴や性格を緻密かつ明確に描かれており、
かつそれが物語全体を引き立てていると思う。あらすじが書かれた文章だけを
見てもドラマティックな展開だと思うが、本作を読むと魅力的な登場人物たち
が歩む人生や運命の物語にぐいと引き込まれる。

 特にセシーリアとロビーには、まるで仲の良い友人や家族、自分のことのよ
うに感情移入してしまい、彼らの深く、複雑な憤りや悲しみが痛いくらいに伝
わってきた。(個人的な話だが、実を言うと、本作を読み終わった後、半日は
立ち直れなかった。)「せつなさ」という甘い響きを残さない、悲劇的なこの
二人の人生は、「贖罪」というものの難しさを如実に物語っていると思う。

 それから、作者のブライオニーを描く筆致にはその子ども時代においてです
ら全くもって容赦なく、ともすれば穿った見方だと思えるくらい、良い部分も
嫌な部分も分け隔てなく描かれている。物語の中で登場人物を現実的に、正確
に描こうとする作者の姿勢には脱帽した。ふつうの作家なら、無意識に主人公
を擁護するような書き方をするか、妙におどろおどろしい最後を用意しておく
であろう。まぁ、この作品の主人公の最後も残酷と言えばそうかもしれないが。

 また、この作品を読んでいると、作者が人生の中で何度となく自分や自分の
作品を観察し、その欠点を見極め、克服しようとしてきた努力が垣間見える気
がした。小説家として「贖罪」というテーマと誠実に向き合おうとする姿勢が
本作というすばらしい帰結を生み出したのは、作者のこれまでの人生を反映し
た結果だと言えよう。

 誰にでもお勧めできる、時間を推してでも読んでほしい作品である。


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