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失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

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失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)
価格:¥ 800(税込)
【私達の評価】
4.5点(5点満点)
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深夜プラス1 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 18‐1))
【私達のコメント】
01. 太平洋戦争(ノモンハン事件含む)での代表的な旧日本軍の戦闘失敗事例6例に
ついて、主に組織論を中心とする共著者らにより組織論的な側面から検討を加えた
書になります。
内容は大きく三部構成で、第1章は議論の下地となる各事例について、背景、具体的な
戦闘経過・結果、事例の背後に潜む分析が述べられている研究、第2章には、研究に
基づき更に深化させた分析を事例の共通性からあぶりだしています。また終章に
おいては、上記分析から導き出される教訓を主に米軍との比較により組織の特質を
明確にし、単なる事例研究ではなく、現代の組織(政治、官僚、経済など)を
考察する際にも有効である重要な視点を提供しています。
既に初出以来20年を経過している本書ですが、内容と加えられた考察、導出した
教訓は現在も褪せることなく、むしろこのような検討が現在も継続せず、旧来の
戦略にしがみつく組織の多さに危機感を覚えます。
旧日本軍的組織(現代における一部の組織)においては、過去の成功体験に執着し、
パラダイムシフトを伴う創造的破壊が不得手である、と喝破した本書には、その
活動の重要性は十分に述べられていますが、研究に紙面を割いたため、その解決策は
示しきれていない面も感じられます。
但し、旧日本軍的に基幹の戦略の変更無く日々前進するという、その混乱した状況の
中で、混乱の本質すら見極めることが難しいといった組織に属する方は、本書を
手に取り組織が起こしうる失敗の解決に向かって端緒を開いていただきたいと思います。

02. 旧日本軍の6つの大規模戦闘についての考察を通じて、敗戦へと向かった「失敗の本質」を探ろうとする大作。

ミッドウエイ海戦時点ではむしろ日本海軍の戦力は、米国より優勢だったのだ(実際ミッドウエイの際も、米軍機に大きな損害がでている。)。戦場での目的意識の不徹底が、ミッドウエイでの不覚の敗戦の事由となったと、本書は説く。

問題は著者達は20年以上も前に、「日本軍と同じ過ちを、日本企業が犯しつつある」ことから本書を書いたにも関わらず、われわれはいともたやすく「二度目の敗戦」を喫してしまったということだ。

今から読んでも、遅くはない。いまいちど、今度敗戦しないため、個々人はどうあるべきか考えねばなるまい。



03.  太平洋戦争の敗北を研究した書物と言うことになっている。しかし、ここに書いていることは、すでに語りつくされたことばかりである。もっと突っ込んだ別の視点からの、本心からの痛烈な反省にもとづくような、今後に役に立つ研究であるとは、おもえない。
 ただの作文ではないか、というのが読後感である。太平洋戦争について書いた書物はぼうだいにある。日本軍の官僚的非能率について、無責任体制の原因はどこにあったのか等々、示唆に富む著述は多数ある。それらと比べてみれば、本書にはあたらしい発見はない。本書が空文であることは、今後何十年かたってみて、自衛隊がどんな結果を残すかをみれば明らかになるとおもう。
 今日の防衛省のお粗末振りを見ても、本気で研究したような結果が生きているとは、おもえないのである。史上最高価格にして最低性能といわれる戦闘機。自衛隊員は”ないよりマシンガン”を持たされているというではないか。自衛隊がイラクのサマーワで作った記念の灯篭、これは爆弾で吹っ飛んでしまったが、じつにくだらない。大丈夫か、と心配になる。

04. 失敗の本質は、日本軍がなぜ負けたかについて戦略面と組織面の両方からアプローチし、
その洞察は現代の経営においても普遍性が高いとの評判を勝ち得ている名著である。
但し、全部で400ページを超える上に緻密に書かれているので、意外としっかり読み込めている人は意外と少ないのが現状である。
以下は、本の読み方について自分なりの知見を述べたい。
まずは、はしがきと文庫版あとがきを読んで著者のメッセージを把握するとよい。
次に、序章を読んで著者の狙いと本の構成を見ておくといいだろう。
いよいよ、第1章からは本題にはいる。
第1章から第3章の概要を記す。
第1章は、第二次世界大戦において日本軍のターニングポイントとなった6つの戦闘が書かれている。
それぞれ、戦闘の概要を記し、その上で、アナリシスという項目でなぜ負けたのかという分析がなされている。
第2章は、6つの失敗から抽出した洞察が書いてあり、第3章は洞察を元に失敗の教訓(今後どうしたらいいのかという指針)が書かれている。
第1章から第3章の読み方には2つアプローチがあると思う。
1つには、ケーススタディとなる6つの戦闘に関してあまり知識がない場合である。
この時は、第1章から順番に読んでいけばいいだろう。第2章、第3章の結論を把握したら、それをもとに再度第1章を読み返してみると効果的だ。
まずは6つの戦闘を擬似体験し、2章、3章で帰納的に結論を導きだしたら、仕上げに結論をもとに演繹的に1章のケースを分析してみようというわけだ。
もう1つは、ケーススタディとなる6つの戦闘に関してある程度の知識を持ち合わせている場合のアプローチである。
この時は、正直に第1章から読むよりも、第1章は飛ばして、第2章→第3章の順で読み進めたほうが効率的だ。
第2章、第3章を先に読んでおいて結論をつかみ、そのうえで第1章のケースを見ていく。帰納的なアプローチは省略して、演繹的アプローチを取ろうというわけだ。
もちろん、本の構成から考えれば第1章から読むほうが順当なのだが、いかんせん第1章は200ページ以上あるので、読み切るのに意外に苦労する。
自分の知識と持ち時間とを照らしあわせて、どちらのアプローチを取るのか選択してみて欲しい。
いずれのアプローチにしても、読了した頃にはこの本がなぜここまでの評判を勝ち得ているかの理由が自然と見えてくるだろう。
もちろん、資本主義社会を勝ち抜く大きな武器の1つになることはいうまでもない。

05. 本書では、非情なる合理主義に貫かれなければならない官僚機構であるべき軍隊が、情緒を重んじたばかりに身を滅ぼした(端的過ぎる表現かもしれないが)、という「事実」が繰り返し冷徹に描き出されている。
我々が今日、しばしば目にする機会がある近代日本史は、無謀な戦争を引き起こした指導者や無能な指揮官によって多くの兵士や市民が無駄死したという怨恨的なものか、あるいは国難を人智の及ばない不可抗力、犠牲者を英雄とする礼賛的なもの、のいずれかであるが、相反するようでいて何を差し置いても情緒を重んじるというスタンスは至って共通している。
一個の人間が、情緒抜きで己の過去と向き合うのは難しいことではある。しかし、我々が近代社会に生きてなお未来を失いたくないとするなら、組織固有の情緒に囚われることなく、非情なる合理主義の観点で過去を直視し、歴史に学ぶことが絶対に必要であろう。刮目して本書を読むべし、である。


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