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逆説の日本史 12 近世暁光編 (12) (小学館文庫 い 1-21)

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逆説の日本史 12 近世暁光編 (12) (小学館文庫 い 1-21)
価格:¥ 620(税込)
【私達の評価】
5.0点(5点満点)
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【私達のコメント】
01. このシリーズの前々巻が信長、前巻が秀吉、そして本巻が家康に焦点をあてたものであるから、日本史上のごく短期間に登場した個性的な英雄三人に一巻ずつ割り当てたことになる。しかし、各人の劇的な生涯、その事績、後世に与えた影響を考えると、三人にたっぷり頁を割くのは当然だ。

本作は三章からなり、第二章までがほぼ年代順に出来事を語る。第一章が関が原の合戦の勝利まで、第二章が江戸幕府開府から大阪夏の陣、家康の死までを、豊臣と徳川のどちらに味方するか迷う大名達の動静も交えて一気に書き下す。新しい知見は少なかったが、作者一流の論理的思考による謎解きも交えて、秀吉の死から家康の死までの緊迫の20年弱を手際よくまとめ、歴史の大きな流れを再認識させる。関が原の合戦の負け組が恨みを忘れないために儀式を行っていたことは初めて知った。家康は江戸幕府の創業者となるだけでなく、はからずもその滅亡の遠因を作ったのだから歴史は面白い。第三章は家康が自身の経験、そして信長、秀吉の観察から、徳川の天下が続くように考えつく限りの危機管理対策を行い磐石の体制を築いたことを詳細に述べる。大名だけでなく、朝廷、あるいは宗教勢力といった仮想敵に対して考え抜かれた政策の数々は圧巻で、本作の白眉と言っていいだろう。中でも、信長、秀吉から続く宗教勢力の無力化の総仕上げがどのようなものであったかは読んで確かめて下さい。日本が宗教紛争のない世界でもまれな国に変貌したのは彼ら三人の大きな功績で、その恩恵というか影響は現代の我々にも及んでいるのである。江戸時代の総設計士とでも言うべき家康だが、泰平の世が続く中で思わぬ制度の綻びが生じたことの指摘も見逃せない。最後はなぜ日本人は独裁を嫌うか、といった日本人論で幕を閉じる。広い視野で語られる日本通史、ますます快調だ。

02. シリーズ12巻は、徳川幕府についてです。徳川家康と言う人は、「卑劣なやり方で豊臣家を滅亡させた人」と言う評価が大半でしょうが、そう言ったイメージを本書ではバッサリと切り捨て、この施策があったからこそ後の、天下太平が200年以上も続いたのだと説きます。
このような見方を裏付けるための論理構築は著者ならではで、今までの歴史学者が誰も出来得なかったものです。

同時に山内一豊が実は無能な政治家であったことや、真田昌幸がとても優秀な武将であった事など、今までの歴史書には描かれていない戦国の人物史も、とても興味深く読めました。

家康がどれほど優秀な戦略家だったのかは、幕府が200年以上も続いた事からも明らかですが、それが幕府設立当初に実施した様々な施策が効果的だった事、そして図らずもそれらの施策が、熟成された結果明治維新と言う倒幕につながった事など、歴史と言うモノがどれほど奥深く連綿と生々流転しているかを知る事ができます。

03.  関ヶ原合戦から、江戸幕府を成立させ豊臣家を滅ぼし、家康が世を去るのと前後して幕府のレールを敷き終えるあたりまでが書かれています。
 信長などに比べれば家康はどうしても「地味な人」のイメージを抱きがちですが、中身を読んでいくと天下を取るまでにはやはり様々な権謀術数があったことがわかり、読んでいて飽きません。昔は私も家康は「汚い」手段で豊臣家から天下を奪ったと思っていましたが、この巻を読んで「家康にも理由があったのだ」ということがよくわかるようになりました。 

 関ヶ原合戦の帰趨や、豊臣家の滅亡、幕府成立後の大名や公家そして寺社勢力の統制まで、著者もよく言うように現代に生きる私達は歴史の解答を知っているので、そうなるのが当然のように考えてしまいがちですが、長く続いた戦乱の世が終わり戦のない新たな世の中へと180度の転換をしていくスタートラインで、こうした盤石の体制をすでに完璧に整備していたというのは物凄いことだと思います。これによって徳川の世が200年以上続くわけですから、家康の深謀遠慮たるや本当に驚嘆に値すると言えるでしょう。

 それでも、考えに考え抜いた完璧な方策が最後には裏目に作用してしまうというのも皮肉と言うかわからないと言うか、そこがまた歴史の面白さなのでしょう。
 こういうのを学校の教科書ではほんの僅かなページでスルーしてしまっているのが、止むを得ないとはいえ全く勿体ないと感じますが、でもだからこそこのシリーズが読めるのは本当に有難いことだと思います。


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