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悩む力 (集英社新書 444C)

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悩む力 (集英社新書 444C)
価格:¥ 714(税込)
【私達の評価】
4.0点(5点満点)
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【私達のコメント】
01. 実際、自分と正面から向き合い悩み続けるというのはとても大変な作業だと思う。私の場合、20代前半まではその戦いから逃げ出すことができず、常にその問題を解決することを優先事項にして生きてきた。幸い、絶望感を抱えつつも危ういバランスを保ちながら生きつづける事ができた。20代後半になり、少し生きることに慣れ小賢しくなり、そういうことから目を背けて快適に生きることができるようになった。しかし、このままうまくいって経済的に豊かになり生活が楽になっても、このままだとむなしさが残ると感じている。もちろん、生活があるのだからこの問題だけを考え続けるのは難しい。しかし、だからといって全て捨ててしまうということはできない。

89ページに、「脱色されて乾いた青春」という見出しの章がある。この問題から目を背け、上手に生きていくと、大切なものを置き忘れてしまうのとになるのではないかと。。。

数時間前に読み終えた、梅田望夫氏と齋藤孝氏の対談「私塾のすすめ」にも同じように問いかける部分があった。両氏は10年以上この混沌とした悩みに向き合い続けていたという。

伝統的な慣習と信仰心が近代的な合理主義によって崩壊させられ、人々は分断され、変化し続ける時代に、信ずるべき普遍的なものを失ってさ迷っている。そういう現代を夏目漱石とマックス・ウェーバーがぶち当たった問題と重ね合わせて謎解きをしてゆく。「まじめに悩みぬく」そこにその人なりの解答があると著者は信じる。

悩みぬいた末に横着になるというのも面白い。論語の「七十而從心所欲(70歳にして自分の思うままに行動しても人道を外れない)」を意識しているのかもしれないけれど、横着にハーレー・ダビッドソンに乗りどくろマークのジャケットを着て金正日の頭をコツッとやってもいいんじゃないかというのはよかった。このくらいの吹っ切れは人生を価値あるものに感じさせてくれる。

あー、こういう感覚が好きだったんだなぁと思い出した。

02. 過剰な自我に苦しむ人々を描いた夏目漱石の自身の苦悩については大いに共感できます。
本書は、肥大化していく自我を止めたいとき、「自分の城」を築くのではなく、他者との「相互承認」に答えを見出すこと、自身の悩みや他人との関係に「まじめに」向き合うことの大切さを教えてくれます。
自分もいつまでたっても青春の苦悩のようなものから抜け出せず、悩み苦しむことがよくあります。本書はそんな万年思春期な人たちにも、悩み、そして考えるためのヒントを与えてくれる良書だと思います。
「苦悩を突き抜け歓喜に至る」・・ベートーヴェンの心境に何だか憧れてしまいます。

03. 悩みから逃げるのではなく、正々堂々と悩みましょう。
かつては夏目漱石やマックス・ウエーバーのようなインテリしか悩まなかったようなことで、現代においては一般庶民が悩む時代になっているのでしょうね。
逆に言うと、現代人は皆、明治時代におけるインテリと同等の精神性を持ってしまっているのだ、と言えるのかも知れません。
現代は、自由とか無宗教とか、ともかく自分のことは自分で落とし前をつけないといけないとってもしんどい時代です。
そう、繰り返しになりますが、正々堂々と悩みましょう。そして突き抜けた先にあるあっけらかんとした泰然とした悟りの境地を思い浮かべましょう。
ともかく、姜尚中さんの気取らない誠実なお人柄が表れた作品だと思います。

04. 明治維新以降、社会的環境の劇的な変化に伴い、日本人の精神性のゆがみが蓄積されてきた。
なんでも自分で選択できる世の中。宗教の自由しかり、言論の自由しかり。
しかし、「自由」であるにもかかわらず『不動の信』なきゆえ「不自由」と感じられる現代社会なのである。
著者は、明治の文豪「夏目漱石」を主軸に、同じ時代に生きたドイツの社会学者「マックス・ウェーバー」に
伏線を敷き「生きることの意味」を訴える。

「『自分の城』を守っている限りにおいて、人は誰ともつながれない」
「自我というものは他者との関係の中でしか成立しない」
と夏目漱石の作品をとおして「相互承認」の重要性を述べている。

つまり、他人の自我を認め、自分も認められることにより、「生きることの意味」が確立する。
他人を認めることは、自分のエゴを捨て、その人を信じること。
信じるためには、自分の中で納得、確信が必要。
どのようにして他人とつながっていくか、知性を振り絞って悩みぬく。 
結局は自分を信じることなのである。
自分への確信が不動になったとき、強くなれるのですね。

具体策まで展開されなかったのがちょっと不満…。
それと、題名の「悩む力」は、もっとひねってほしかった…。
なので、星☆☆☆☆〜!


05.  悩みぬくこと、死をも引き受けること‥、たしかにそうした事は人生のある段階において、ある種の成長を促すことにつながるとは思う。しかし、漱石のいう「神経衰弱」やウェーバーの「精神病院治療」が、実際はどういう精神の在り様に対する如何なる治療などであったのかをよく考えてみる必要はある。漱石もウェーバーも、特にウェーバーは社会学者として世界に影響を与えた人である。こうした人々の思惟や精神を、一般的大多数の人々のそれらとパラレルにおいた本書の議論は、少し無理があるような気がする。
 世の中には、悩みぬくには未熟で力不足な精神の持ち主もまた多い。また著者がいうように、複雑で変化が激しく情報の溢れた時代だからこそ、「囚人のジレンマ」のような、短期的な目先の利益にすがるしかない人々も多いのである。
 全体として、本書は大学教員としての著者が、直接間接の教え子たちに自分の経験を語ることで、よりよい人生を送る糧になれば‥との思いで書かれているような気がする。それはそれで良いし、実際に内容の良い本なのではあるが、早熟高校生〜社会人数年目までの人の要求にフィットする内容だと思う。


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